葬儀と葬式

現代日本における葬儀費用の平均は230万円ほどと言われています。本来はしめやかに行われるべき葬儀ですが、その費用はバブル景気を
頂点として、高額で豪華なものになっています。
高額なことで知られる日本の葬儀費用ですが、海外に目を向けてみるとそのことは一目瞭然で、その平均費用は日本円に換算して
アメリカでは40万円台、イギリスは10万円台であり、決して経済的豊かさとは関係していないのがわかります。
また、お隣の韓国は30万円台であり、地域的なものでもないと言えます。
 日本の葬儀費用が高額な理由として2つの要因があると考えます。ひとつは、宗教・歴史的要因、もうひとつは経済活動的要因です。
宗教・歴史的要因とは、日本における葬儀の成り立ちのことであり、そもそも葬儀とは貴族などの特別な身分のみが行えた仏教儀式だった
ことから、庶民にとっては高嶺の花であり、それがやがて江戸時代において庶民がみな仏教徒となり、それを模倣して現在の贅沢な葬儀
スタイルが確立したと言われています。
また、もうひとつの経済活動的要因とは、戦後高度経済成長を経て日本人が一億総中流化時代を迎えたことにあります。
その中流意識はマイホーム、マイカーに始まり、やがて結婚式・葬式に至るようになり、それをビジネスチャンスとした、寺院、葬儀業界
が葬儀費用の増加や、戒名のお布施を高騰させ、それがやがて世の風潮になったと言う訳です。
 いずれにしても、日本の葬儀における費用の高額さは恐らく世界一であり、それは無宗教民族であるが故に本来は宗教に深く帰属するはずの
葬儀と言う儀式が、日本においてはセレモニー化に特化しすぎて単なるビジネスになってしまっているのです。


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